日本人は「遅刻に厳しく、時間にルーズ?」【外国人オペレーターと共に働く(中編)】

キャリア,センター力,ワーク

 

前回は「ハイコンテクスト文化」(察し合う文化)と「ローコンテクスト文化」(伝え合う文化)の違いをお話ししました。文化の違いは1つだけではありません。今回は、時間感覚に現れる文化の違いを学びましょう。

外国人のオペレーターを雇用しているセンターのコミュニケーションでSV(スーパーバイザー)が意識しなければならない大切なことはあるでしょうか?

厳しい?ルーズ?時間感覚に現れる文化の壁

エドワード・T・ホールはまた、「ハイコンテクスト」・「ローコンテクスト」の切り口とは別に、「モノクロニック文化」と「ポリクロニック文化」という2つの切り口からも世界の文化を分類しています。
※クロノ=ギリシャ語で「時間」の意

① モノクロニック文化
適正な時間の運用・管理を重んじる傾向がある
物事がスケジュール通りに進むこと、次のスケジュールを乱さないことが求められる

② ポリクロニック文化
適正な時間の運用・管理よりも、「取り組む」という事実を重んじる傾向がある
結果が達成できれば、スケジュールや仕事の進め方は流動的で構わない

「時間厳守!」「そっちだって守ってないのでは?」

外国人オペレーターのAさんは、毎日出勤時刻ギリギリに現れます。5分から10分遅れることも多く、急いで席に着く様子も見られません。

SV(スーパーバイザー)のあなたが「Aさん、出社時間は守ってくださいね」と言うと、Aさんはこんなふうに答えました。

Aさん「どうして日本人は出勤時刻は絶対に守るのに、退勤時刻は守らないんですか?」、「私は与えられた仕事を終わらせて、18:00に帰るようにタイムコントロールをしています。どうして帰る時間を守れない人に、指摘されなくてはいけないのか、意味がわかりません」

計画を重視するモノクロニック文化は「時間通りに来ない!」と怒りを感じますが、ポリクロニック文化では、遅刻しても、「特に問題ない」と寛容です。「来た」という事実を重視するからと言われています。

日本はどっち?モノクロニック・ポリクロニック

モノクロニック文化とポリクロニック文化の両方の性質を持っていると言われる日本は、矛盾を抱かれやすいと言えるでしょう。

例えば、「出勤や打ち合わせの時間は絶対守る」という姿勢はモノクロニック文化的ですが、一方で、「予定していたよりも、応対に時間がかかっている。顧客満足度のために残業しても丁寧に対応しよう」と必要に応じてスケジュールを柔軟に変更していくのはポリクロニック文化的であるといえます。また、「会議が時間通りに終わらない」、といった面は非常にポリクロニックですね。

「時間厳守」「五分前行動」など、物事がスケジュール通りに進むことを重要視する「モノクロニック文化」でありながら仕事の指示はあいまいで仕事の進め方は流動的・・・、このように、日本の文化は外国人オペレーターを混乱させるかもしれません。日本のポリクロニック文化的一面は、「目上の方に失礼のないように」「顧客をお待たせしないように」という、上下関係を重んじる日本ならではの礼節や価値観が関係していそうです。

外国人が感じる「何故?」に答えられますか?

外国人が感じる疑問は、とてもクリティカルです。日本の働き方で問題になりがちな「長時間労働」や「残業」の概念も、外国人オペレーターの登場が解決へと導いてくれるかもしれません。そういった意味では、外国人オペレーターを受け入れることは、自組織が大きく変身できるチャンスでもあります。

「日本はこうなの!」という説明だけでは、管理者としての「考えがない」「論理的ではない」と思われてしまいます。それまで当然視されていた既成概念が壊れ、改めて、組織のあり方や仕事の進め方を見直す良い機会なのです。

次回【外国人オペレーターと共に働く(後編)】では、異文化コミュニケーションにおける会議の開き方についてお話しします。お楽しみに!

【合わせて読みたい】【外国人オペレーターと共に働く(前編)】

 

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